水景デザイナー 東城 久幸
アクア環境システムＴＯＪＯ 代表取締役
アクアリウム界のパイオニアとして知られる。
業界が主催する各種アクアリウム・コンテストに毎回上位入選し、テレビ番組、ＣＭ、映画など多数にレイアウト水槽提供。
- 第21回日本観賞魚フェア全体総合優勝
- NHK総合テレビ生出演、テレビ出演、新聞掲載など多数
- アクアリウムセラピーDVD制作販売プロデュース
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編集部が行く！ 水景デザイナー・東城久幸氏に聞いてきました！(4)
みずものコム編集部レポート
去る4月に東京・晴海「晴海アイランド トリトンスクエア」で開催された「ThanksEarth 2nd 海の感謝祭」。
そのメイン企画「海の恵み水族館」をプロデュースされたアクア環境システムTOJO・東城久幸氏に、水槽展示の感想から観賞魚業界の未来(？)を聞いてきました。
最終回は“みずもの”業界を発展させるための提案を語っていただきました。
業界を盛り上げるための火付け役は、意外にもよく知られた魚だった!?
愛らしい魚が簡単に飼えるところから、アクアリストが広がっていく
この不況の中、雑誌の売り上げが全体的に減少している状況で、業界誌って10万部売れていいと思うんですよね。もっと上を目指していいと思うんです。出版社の人みんなが売れないと思っているだけであって、じつは売れるんですよ。一般の人でも、みんな観賞魚は好きなんだから。なぜ売れないかというと、“マニア”をターゲットにしているからなんですね。観賞魚の場合は“超”マニアですよね。女性だとか一般の人が楽しめるようになればいいと思うんです。だから「みずものコム」もね、もっともっと楽しいサイトになっていって欲しいんですよね。そこでですね、私のオススメなのがこれ、白コリ(白コリドラス)なんですよね。「ぽんた」っていう名前なんです。『ファインディング・ニモ』の“ニモ”は有名だから、誰もが知ってるじゃないですか？ 誰でも知っているけれど、ニモ(カクレクマノミ)は海水魚だから飼うのが難しいじゃないですか。だけど白コリだったら、金魚と一緒に混泳させたって大丈夫なんです。なんていったって水槽の掃除屋ですから。アクションキャラクターというのは大事だと考えていますから、この白コリをキャラクターとしてアピールすれば、鑑賞魚業界が盛り上がると思うんです。海外のキャラクターに独占されることもなく、特に白コリなら安価だし、飼ってもらうことによって、みずもの業界の底辺が広がっていくと予想できるんですね。
例えば、初めは金魚鉢に白コリを入れてみた。そのうちに今度はネオンテトラも入れたくなってきた。そうやって白コリがきっかけで、いろいろな魚や飼育に興味をもってもらえるようになるのではと思っています。だからこの白コリには、「白コリぽん太の大冒険」というストーリーがあるわけなんです。ネオンテトラと会話をするストーリーだったり、白コリの友達との話だったり、カージナルテトラだとかエンゼルフィッシュだとかのお友達がいる話だったり。そうやってお友達が増えていき、みんながキャラクターになるわけなんです。魚のキャラクターというのがこの業界にはないから、キャラクターを創り上げようと思っているんです。TOJOホームページの「技術編」に、「白コリぽんたの大冒険」というストーリーがありますから、ぜひ見てみてください。このストーリーが広がって、絵本にも映画にもマンガにもなれば、日本国内だけではなくて海外にだって発信できると思うんです。子供にすごく喜んでもらえると思いますし、白コリの人気の潜在能力はスゴイと思い、「白コリぽんたの大冒険」の展開を日々考えています。
みずもの業界の救世主は、ちっちゃなアルビノ種？
みずもの業界って、関係者でも気づいていないのですが、１兆円産業になると思っています。今、この業界の産業って何億円規模だか知っていますか？ 過去の一番よい時で1400億円だったのですが、今は700億円を切っているんです。’08年度は695億円ですよ。それを各メーカーが取り合っているのが、今の状況なんですね。過去の栄光である1400億円を再現しようって各メーカーが頑張っているんです。だけどターゲットとして見ているのは観賞魚マニアだけだから、それこそ１兆円産業のポテンシャルのほうに発想が向かないんですね。ターゲットとして子供や女性、お年寄りたちなどすべての人に目を向ければ、産業として拡大していくと思うんです。
だから、宣伝の方法というのも自分のホームページを見ながら常々考えていますよ。業界内で力を合わせて、もっとみんなでうまいこと広げていければいいなと思うんですけどね。だから簡単なところから、まずは「白コリぽんた」をみんなでアピールすればいいのではと考えています。この白コリがみずもの業界の救世主となってくれるんです。みんなが本気にならなきゃダメなんです。「絶対にイケる」ってみんなが思った時に、みずもの業界の未来が切り開かれていくんです。水景デザイナー 東城 久幸
2009年07月05日
みずものコム編集部 つよし
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